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その粉飾、バレバレです
2021年4月01日
兵庫県姫路市で2代目として税理士をやってます、毛利です。
今日は「粉飾」の話をしたいと思います。
今日の結論は「減価償却止めても、銀行にはバレてる」です。
↓動画版はこちら↓
そもそも粉飾って何かというと、紛らわせて飾ることなので
実際より決算書をよく見せる行為をいいます。
誰によく見せたいのかというと、中小企業の場合は特に銀行ですね。
銀行は、儲かっていない会社より儲かっている会社にお金を貸したいので、
会社としては利益が出ていることを見せたいわけです。
利益が出ているように見せるには、
売上ー経費=利益なので、売上を増やすか、経費を減らせばいい。
在りもしない売上を上げることには心のブレーキがかかりがちなので、
経費を減らす方に意識が向きます。
その中でも容易く減らせてしまうのが「減価償却費」です。
減価償却費というのは、建物とか機械とか車とか買ったら
その時に一気に経費になるわけではなく、何年かに分けて
ちょっとずつ経費で落とすときの経費科目です。
経費で落とすタイミングの話なので、今期はしんどいから
パスしようという発想になりがちです。
具体的にみていくと、
売上高 xxx
:
減価償却費 500
:
利益 △400
正しく計算すると赤字だったとします。
ここから減価償却費を削ると、
売上高 xxx
:
減価償却費 0
:
利益 100
と簡単に黒字化できます。
これで上手くいくかというとそうではなくて、
法人税の申告書に別表16というものがあって、
ここには、減価償却費の足らず分500が載ってきます。
銀行もここは分かっていて、結局この足らず分500を
差引して業績を見ます。
つまり、表面上カッコつけたけど、
上辺だけってバレるという恥ずかしい状態になります。
なので、しょーもない小細工せずに、来期は黒字出す
計画をプレゼンしましょう!というお話でした。
2代目税理士 毛利進士