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東芝から学ぶ「利益相反」
2021年5月02日
兵庫県の姫路市で2代目として税理士をやってます毛利です。
今日は、東芝の利益相反のニュースを題材に、中小企業に
置換えたらどうなるかを見ていきたいと思います。
結論とすれば、「社長=株主であれば、何の問題も生じない」です。
↓動画版はこちら↓
まず、東芝で何が起こったのか簡単に解説します。
2021年4月6日、東芝はCVCキャピタル・パートナーズから
2兆円を超える買収提案を受けました。
しかし、東芝の車谷前社長がCVC日本法人の会長兼共同代表であった
ことから『利益相反』を疑われ、同月14日に退任に追い込まれました。
利益相反取引とは、会社の利益を犠牲にして、自分(または第三者)の
利益を追求する取引をいいます。
今回の背景をみると、車谷前社長は、昨年より現主要株主の指摘で
窮地に立たされており、これを回避するために今回の買収提案が
行われたのではないかと疑われています。
つまり、東芝にとって利益になるかどうかは置いといて、
車谷前社長が辞めさせられないような(自分の利益になる)取引
と疑われたということです。
この利益相反取引というのは、中小企業でも起こり得ます。
具体的な例でいうと、自分の車を、社用車として会社が買う取引などが
挙げられます。
他で買ったらもっと安いのに、役員から買うことで割高になる
可能性があるからです。
こういう取引をする場合、事前に株主総会(場合によっては取締役会)で
OKをもらう必要があります。
勝手にやったら、損害賠償に問われたりします。
が、中小企業の場合、経営者も自分、株主も自分であるケースが
ほどんどだと思うので、結果的に文句を言う人がいません。
株主が別の人という、いわゆる雇われ社長の場合、
あとあと揉め事にならないように、必要な手続きをしていおきましょう!
以上!
2代目税理士 毛利進士